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フルーツアンドジェラートさくらじま

「2010年の3月、来年の九州新幹線全線開通の準備で変貌を遂げる鹿児島中央駅のアミュと、一番街のアエールプラザにジェラート店を出店いたしました!」

そう語るのが、フルーツアンドジェラートさくらじまの店主・川添政秀さん。

中央駅西口に近い常盤トンネルの入り口付近で、高級果物の販売ほか、鹿児島産の果物をベースにしたジェラート(アイスクリーム)やフルーツタルトなどを製造・販売する川添社長が、果物業界に飛び込んだのが35年前のこと。

まだ青果市場が住吉町にあったころ、当時学生だった川添さんは仲卸会社のアルバイトを半年ほど経験。

独立当初から果物専門店として青果業界を歩み始め、野菜を扱わないかわりに果物の高級志向化に対応しながら、17年前から地元鹿児島産の果物にこだわるオリジナルのジェラートの製造・販売も始めるようになったとのこと。

「当店に勤めるスタッフ全員には、まずは果物に興味をもちながら、果物のことをしっかり覚えてもらい、果物の天然の味、素顔の果物の美味しさや味の知識をベースに、さらにジェラートも扱える人材に成ってもらいます」と、川添社長は自らの貴重な体験をスタッフとともに共有している模様。

「青果市場で、毎朝新鮮ないい果物を仕入れ、お客様に本当に喜んでもらうことを第一としています!」と、そのモットーを語る川添社長さん。

「うちはスィーツを扱っていますが、主役はあくまでも果物です。トッピングに果物を添えているのではなく、本物の鹿児島産の果物の美味しさをたっぷりと心ゆくまで味わっていただきたいという想いで、果物を主役にしたスィーツ創りに挑んでいます!」

なるほど、店内にあるタルトなど見てみてびっくり仰天! こんなスィーツは見たことないと感じるほどの、季節の果物超満載のフルーツタルトなどが並べられている。

「うちは果物屋ですので、お菓子屋さんには出来ないスィーツを創ることで差別化を図り、独自のカラーを打ち出すことにチャレンジしています!」

青果市場では、朝7時からの通常の競りのみで仕入をすると語る川添社長に、組合について尋ねると、曰く「組合は荷受会社さんとの折衝役を担っており、いつも市場組織の活性化を鈍化させないように、モノを言える組織作りに励むのが、組合のあるべき姿かなと思いますね」。

また、商店街の活性化についても、「小売店の元気そのものが、街の活気に直接繋がっていると思います。少子高齢化がどんどん進む商店街ですが、特に会話の弾む個店の元気が、街の年配の方々の唯一の頼りになるのではないかと感じています」と語る川添社長さん。

ネット社会になった今こそ、地元のお客様に心から喜んでもらえるように、昔ながらの御用聞き的な親密さを増した商いが望まれているとも語る川添社長さんの「鹿児島の果物のよさを極める!」仕事に、ますますエールを送りたくなった次第。

果物を主役とした新しいスィーツの分野に挑んだ稀な青果商としての川添社長に、2代目のことなど後継の話を敢えて問えば、「こればかりは、本人の興味そのものが一番大事ですから!」と笑いながら話すその横顔に、筆者も川添社長さん率いるお店全体の元気発信!を益々強く感じ取りました。